夢があるということ。

夢とはつまり渇望だ。たとえば砂漠で三日間水を飲めなかった人間が、オアシスを目指して必死に歩くようなものだ。

―小野雅裕 “宇宙を目指して海を渡る”

小野 雅裕 東洋経済新報社 2014-04-25
売り上げランキング : 104252

by ヨメレバ

いよいよ、最終回となりました。

IMG_2659

このブログを開設して、1年間半、私のスタンフォードでの旅路にお付き合いいただきまして、ありがとうございました。スタンフォードでの学生生活は波乱万丈で、予期せぬ出来事も多々ありましたが、その度に周りに支えられ、ついには最終回を迎えることができました。

この場をお借りして、皆さまに心より御礼申し上げます。

最後ももちろん長文になりますが、お付き合いください。


まず、このブログを通して、たくさんの方と知り合うことができました。ブログを紹介し合ったり、スカイプをして、お互いに情報交換をさせていただいたり。また、スタンフォードへ下見にくる進学希望者たちには、僭越ながら私のブログのことをお伝えさせていただきました。奨学金やGRE対策等、これを見てくださいと言えば事足りたので、何度も同じ話をせずにすみ、ブログを作っておいて良かったと思うことも何度もありました。

そして、最近とても嬉しかったことのご紹介。

スタンフォードをはじめ、海外大学院の進学を希望されている大学生TSくんを知人に紹介され、キャンパス案内を行った後のこと。フェイスブックで私のブログをこのようにご紹介くださりました。

スクリーンショット 2015-07-14 6.28.53 PM

こんなに嬉しいことを言ってくれました。ありがとうTSくん。

こういう言葉がどれだけ私に勇気を与えてくれたか。

ちなみにCOHOというのはスタンフォードキャンパス内にあるカフェです^^

いっときは辞めようかと思うこともありましたが、こうした縁をくれたこのブログにも、やっぱり感謝です。


最終回に、ちょっと熱く語りたいことがあります。

それは「夢」について。

ときどき、「夢があることが羨ましい」と言われることがあります。

確かに、17の時から私にはブレない「夢」がありました。世間ではよく「夢はかなわないもの、目標は手が届くもの・かなうもの」と言い、だからこそ「夢ではなくて、『目標』という単語を使いなさい」と言います。
ただそれは、到達点との距離感を表しているのだと思います。今でこそ、国際機関の教育分野で働くことが「目標」と言える程度の射程距離範囲内に立っているのかもしれませんが、高校生の私にとって抱き始めた想いは、確実に「夢」でした。「夢」以外、何ものでもありませんでした。

そして同時にそれは、かなうのか全く保証のない長い長い旅路の始まりでした。

最初に引用したように「夢とは渇望」だと痛感します。
自分にとってその「夢」が、常に最優先事項となってしまう。一日一日の日常が、その長い旅路の「過程」になってしまう。だからこそその分、傷ついたこと、傷つけてしまったことだってあります。「犠牲」というと大げさかもしれませんが、「夢」のために諦めたことだって、もちろんあります。

それでも、気が付くと、自然と、「夢」に近づく選択をしてしまうのです。

そんな自分が、ある時、世間の大多数とは少し違うのかもしれない、と気付くきっかけがあり、葛藤したり、悩んだりしてしまうことだってありました。

今でこそ、「夢」の過程で、外から見たら輝かしい成果を出しているように見えるのかもしれませんが、本当に人生、色々ありました。
食べ物が喉を通らない時期だって、人と会えなくなってしまった時だって、電車でただただ泣いていた日々だって、そして、笑顔が消えてしまう期間だって、ありました。私はスタンフォード進学数年前に一度、本気で「夢」を「諦めた」時がありました。

本当です。

その頃は、違う生き方を模索し、ノートにこれからどうしたら良いのか、色々と書き出し、新しい人生設計をたてていました。

それでも、心の底には「夢」がありました。手の届かない「夢」が。

そうして冬眠している間に、少しずつ、少しずつ、時間をかけながら、自分自身で決断をしていきました。
そうこうしていると、幸運にも恵まれ、人生の流れが変わり、導かれるように「夢を抱くこと」が許される環境に戻ってきました。

人生、一度諦めたものがまた目の前に飛び込んできた時、「もう二度と手放したくない」と本気で覚悟をするものです。

その覚悟の下、がむしゃらに勉強をし、今に至ります。

それでも「今」だって、まだ「夢」には到達していません。まだまだ途中です。旅路の「過程」でしかありません。

ただ、ひとつ言えることは、もしこれで「夢半ば」で諦めなくてはならないことが、たとえあったとしても、私は後悔しません。それは、ここまで、がむしゃらに、時に回り道をしながら、それでもまっすぐに自分の道を一歩ずつ一歩ずつ歩んできたから。

ここまで17歳の自分に愚直に生きてきたことが、なんだかもう、誇りです。


さて、それで気になる今後について、です。

実は、スタンフォードを卒業後、日本へ戻ってきました。現在も、都内でこのブログを書いています。

日本の幼児教育・保育業界をリードする企業に、「研究員」として就職しました。

というのも、スタンフォード卒業2ヶ月ほど前、ちょうど今後のことを考えていた時のこと、大変尊敬している先生から「日本へ帰る気はあるのか」と突然、尋ねられました。詳細を聞くと、日本の企業とスタンフォードで共同研究を行う話が出ているが、そのためには日本の企業側にも研究のことがある程度わかっていて、一緒に動ける人が必要になってくる、とのこと。そこで、日本語ができて日本の文化等がわかっている唯一の日本人学生の私に、お声掛けいただいた、という経緯になります。

実を言うと、卒業間近は、やはり途上国の教育政策に携わりたい!という思いが沸き起こっており、色々とそちら方面へもアプローチしようかと考えていた矢先でした。ただし、尊敬している先生とこれからも一緒に仕事ができる、しかも給与をもらいながら研究に励める、と思うと、千載一遇のまたとないチャンスです。

このような縁で導かれるような就職があるとも、ましてや教育に関する研究が比較的少ない日本で、研究員としての就職先があるとは、全くもって思っておらず、驚きました。

人生は良くも悪くも思い通りには行きません、ね!!

日本へ帰って来て、仕事を始めた今、毎日がとても楽しく、充実しています。就職した企業の研究所では、同時にハーバード教育大学院の教授とも共同研究を行うため、ハーバードとの研究も、携わらせていただいています。

毎日が、エキサイティングです!

そして、しっかりとした研究成果を出し、日本の教育にも良いインパクトを与えられるよう精進いたします。

ただ、もちろん、私の「夢」はかわりません。2年程度してこの研究に目処がついたら、南米へ渡り、そして、今度こそ、本当に今度こそ、途上国の教育政策に携わる予定ですっっ!!!

まだまだ、一日一日が、私の旅路の過程です。

IMG_4578

<私と同じように、自分の「夢」を抱いている方々へ>

これは私の持論ですが、「夢」を具体的に思い描いて20年間はまっすぐに夢に向かって進んで良いと思います。というのも、20代半ばになると同世代のスポーツ選手が活躍したり、多方面で同世代のニュースを嫌でも目にするようになってきます。もちろん私も焦ることもありました。ただ、そんな時に自分に言い聞かせていたのは、スポーツ選手は、小学校へあがる7歳くらいに皆だいたいそのスポーツを始め、10年後の17歳頃に才能が認められるようになり、選手生命花盛りは20代後半、だいたい20年後ではないか、と。それであれば、私も本格的に勉強を始め、「夢」を抱いた17歳をスタートとすると、20年後、37歳で花盛りのキャリアを築いていれば良いではないか、と。

そう考えると少し肩の力が抜け、日々に余裕ができた時のことを鮮明に覚えています。

ですので、決して焦らずに、自分のペースで、自分の目標や夢に、一歩ずつ、一歩ずつ、自分の足で歩んでいってください。

急がばまわれ、です。

IMG_3840

最後に、1年間私が愛用したものたちと、寮をバックに。

こんなところに住んでいました。
スタンフォード生活必須の自転車とMacBook Air、学生らしくリュックやフラットシューズ、ウォーターボトル、そして、音楽スピーカー。私の学生生活の必需品たちでした。

今、改めてこの写真を見るとうるうるしてしまいます・・・


以上、長い間、お付き合いいただきまして、誠にありがとうございました。

これにてこのブログを終了いたします。
今後もこのブログは見られるようにしておきますので、少しでもどなたかのお役に立つことを願いつつ・・・

Thank you! Wishing you all the very best.

2015.9.23
鈴木涼子

IMG_2213

広告

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中